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romancista
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イタリア・ルネサンス期を舞台にした、偽・歴史小説。実在の人物を、偉大さとか美化とは180度反対に、要するにムチャクチャに、しかもいかにもありそうな緻密さで描いているので、物議をかもしているらしいです。
作風としては『パフューム』に近いかも。謎解き部分はほとんどないです。でも読むだけでにじみ出る陰影と悪臭と、その合間の、よくも悪くも生々しい感じ。そういった描写がいかにもその場所を知っている人の筆致だと思います。
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ヒロインは、あるイギリスのお屋敷で、兄妹の家庭教師をすることになった。ところが申し分のない2人の子供を地獄にひこずりこもうとする二つの悪霊の姿を目撃してしまう。しかも、利発な2人の生徒は、悪霊の姿を見ているのにそれを教師であるヒロインにはひた隠している。それがすでに、悪霊の手柄なのだった!
悪霊ふたつの正体はすぐに判明するのだけど、見えるのは標的にされた子供以外ではヒロインだけであり、孤立無援ながら、プライドと責任感を支えに、勇気を奮い起こして生徒を守ろうとするその必死さに、読みながらハラハラしました。
この話の幽霊は生前から下劣な人間だったことや、雇い主が問題にかかわりたくないというスタンスを貫いていること、子供2人が悪霊の誘いに耐え切れないことは、救いがなく非常に怖い感じがする。けれども、それらひっくるめて、まだ安定というべきか、間違ってはいても理解できる動機が見える。それ考えると、イマドキの殺人ものとかのほうが、乾いていて無意味な怖さが倍増し。
中島敦の『山月記』はまじめなエリートが虎になる話でしたよね。この話は、19世紀イングランドで、美しく若い奥様が、夫と散歩をしている最中に、ちょっと悲鳴をあげたかと思うと、狐になっているのです。
ヘンリク・イプセンがプチ・マイブームでございます。
『ヘッダ・ガーブレル』タイトルはヒロインの名前です。
ヒロインは、劇の冒頭、新婚旅行から帰宅したばかり。
夫は将来を嘱望されている学者で、近々教授になれそうだということでだいぶ無理をしてお金を都合し、ヘッダのために夢のような家を買い、半年近く新婚旅行=調査を兼ねている=に出ていました。

ヘッダは将軍の娘でたいへんな美女で、わがまま勝気な性格。夢や理想というものをどこかはきちがえた、ちっちゃい世界の住人であり、他人を振り回し、思いやりが欠如している。
当時のノルウェーでは将軍は貴族と同等の地位ですが、平和な時代なので、父の持ち物であるピストルもヘッダのあそび道具と化しています。
ヘッダの周囲の人もそうですが、ヘッダのキャラクターが、なんとも危うくて、先が知りたくなる展開です。が、出来事は日常世界のそれであり、ヘッダが暴走したような形で破滅を迎えます。

面白かったが、『幽霊』のほうがもっと面白いと思う。
ヘッダが墓穴を掘って、下心?のある判事に追い詰められる終盤は、そこだけ見るとアガサ・クリスティものみたい。でも将軍の娘だからと、その出自にこだわりつづけるあたり(題名のガーブレルからしてヘッダの旧姓)は、太宰治『斜陽』を思い出させますね。
ヘルマン・ヘッセの専用ページです。
かなり本格的で、掲示板では親切に質問に答えてくれましたよ☆

少年が蛾の標本を見たくて盗んで潰してしまう話だったっけ、
中学の教科書で見た覚えがあるのですが、タイトルが今は変わってました。
やっぱり、何事も原題で把握しとくのがベストですね。
ヘッセといえば『車輪の下』か『デミアン』でしょうけど、
個人的に『シッダールタ』が好きです。
生真面目で面白くない作風(失礼な!)にぴったりの素材だった。
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