romancista |
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ヘンリク・イプセンがプチ・マイブームでございます。
『ヘッダ・ガーブレル』タイトルはヒロインの名前です。
ヒロインは、劇の冒頭、新婚旅行から帰宅したばかり。
夫は将来を嘱望されている学者で、近々教授になれそうだということでだいぶ無理をしてお金を都合し、ヘッダのために夢のような家を買い、半年近く新婚旅行=調査を兼ねている=に出ていました。
ヘッダは将軍の娘でたいへんな美女で、わがまま勝気な性格。夢や理想というものをどこかはきちがえた、ちっちゃい世界の住人であり、他人を振り回し、思いやりが欠如している。
当時のノルウェーでは将軍は貴族と同等の地位ですが、平和な時代なので、父の持ち物であるピストルもヘッダのあそび道具と化しています。
ヘッダの周囲の人もそうですが、ヘッダのキャラクターが、なんとも危うくて、先が知りたくなる展開です。が、出来事は日常世界のそれであり、ヘッダが暴走したような形で破滅を迎えます。
面白かったが、『幽霊』のほうがもっと面白いと思う。
ヘッダが墓穴を掘って、下心?のある判事に追い詰められる終盤は、そこだけ見るとアガサ・クリスティものみたい。でも将軍の娘だからと、その出自にこだわりつづけるあたり(題名のガーブレルからしてヘッダの旧姓)は、太宰治『斜陽』を思い出させますね。
『ヘッダ・ガーブレル』タイトルはヒロインの名前です。
ヒロインは、劇の冒頭、新婚旅行から帰宅したばかり。
夫は将来を嘱望されている学者で、近々教授になれそうだということでだいぶ無理をしてお金を都合し、ヘッダのために夢のような家を買い、半年近く新婚旅行=調査を兼ねている=に出ていました。
ヘッダは将軍の娘でたいへんな美女で、わがまま勝気な性格。夢や理想というものをどこかはきちがえた、ちっちゃい世界の住人であり、他人を振り回し、思いやりが欠如している。
当時のノルウェーでは将軍は貴族と同等の地位ですが、平和な時代なので、父の持ち物であるピストルもヘッダのあそび道具と化しています。
ヘッダの周囲の人もそうですが、ヘッダのキャラクターが、なんとも危うくて、先が知りたくなる展開です。が、出来事は日常世界のそれであり、ヘッダが暴走したような形で破滅を迎えます。
面白かったが、『幽霊』のほうがもっと面白いと思う。
ヘッダが墓穴を掘って、下心?のある判事に追い詰められる終盤は、そこだけ見るとアガサ・クリスティものみたい。でも将軍の娘だからと、その出自にこだわりつづけるあたり(題名のガーブレルからしてヘッダの旧姓)は、太宰治『斜陽』を思い出させますね。
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