トリノ・エジプト展

イタリア北部トリノにある博物館の、膨大なエジプトコレクションが、日本初公開であちこち巡回してるらしいです。福岡でも、トリノの素晴らしい照明を採り入れて、幻想的かつ奥深い雰囲気の展示を目指しているみたいです。

今回の目玉は石像の数々です。時代的に、国家神アメン神の復権に絡む権力が強かったというので、アメン神と、その聖獣である牡羊のモチーフがたくさんありました。
エジプトの動物の像は、どれもこれも神々しい雰囲気があるのがとてもお気に入りです。特にこの牡羊さんたちは、レリーフにあっても威厳がすごいの。ホルスのハヤブサも神サマだけど、頭でっかちのハヤブサだから後姿なんて可愛いの一言に尽きる。

それから、照明が暗いおかげで、上手い具合に浮き上がるオシリス神の超人的に整っていると同時に人間味のある顔つきや、それを整然ととりまく精緻なヒエログリフ。
紀元前１０００年～１５００年も昔なので、歴史遺物としての価値は当然あるでしょうが、もっと単純に「見て綺麗」なんです。
ただし、いいと思ったのは前半と中盤の石像のエリアで、最後にミイラや木棺がある一角は、私は生理的に拒否。展示の順序としてあるべきコーナーだろうけれど、急に生々しくなってしまいました。

出たところの物販コーナーで、クリアファイルとハガキとハンカチだけ購入。
ぶっちゃけ、もう少しでフィギュア（笑）に手を出すところだった。
大体、それ手に入れてどうする自分？玄関に飾って、照明暗くして冷房を強くして、奥に意味ありげな鏡を置くんかい。
…入ってきた人を驚かせる演出としては、嫌いじゃないですが。