バーゲン本掘り出し物

昨日帰りに電車の時間が少し余ったので、
家に一番近い本屋で在庫を置かなくなったNHKのビジネス英語のテキストを買いに
その駅の書店に寄りました。すると、入り口付近にワゴンがふたつあって、自由価格本つまりバーゲンになっていた！
時間がないので買ったのは１冊だけ『ハンニバルの象』です。
もとが￥２４００する本、しかも中古ではないのが￥５２５でした。
ハンニバルはこないだTVでスペシャルがあってて、興味があったのですぐ目に付きました。
この人、象でアルプスを越えてローマに攻め入り、何度かは圧勝するのです。
最終的には補給路がないから（カルタゴ本国がフォローしないせいもあったらしい）全滅していくのですが、そういうことを現実にやってしまうあたりがなんとも凄いと思います。
途中のガリアを、やむをえないとはいえ戦って戦って通過し、味方にできなかったのがちょっと残念かも。

・・・これから読みます。今日は天気予報が１日雨なので静かで読書日和です。

ポール・オースター『シティ・オヴ・グラス』

前に『幽霊たち』を読んで全然ピンと来なかったのですが、そろそろほとぼりが冷めてまた読んで見る気になりました。
舞台はＮＹ。深夜の謎の電話。妻子をなくし、今は細々と推理小説を書いているクインを、探偵と間違えて依頼したいという内容です。クインは最初は間違い電話ですと拒むのですが、相手の強引さに好奇心が芽生え、相手が間違えている探偵ポール・オースターになりすまして、事件の解決を引きうけます。

ポール・オースターは当然ながら作者の名前。書いている小説の中の探偵はマックス・ワーク。
ペンネームがウイリアム・ウィルソン。このペンネームもポーの小説の主人公を連想させます。

事件は、息子を虐待した学者が刑期を終えて、息子に復讐しに来るに違いない、という、それだけ見るとこれからサスペンスになっていくのかという設定ですが、そうはなりません。クインはその老学者の行動を徹底的に尾行し、たどった足取りを記録します。その記録が図形を描いていて、数日のうちに「THE TOWER OF BABEL」と綴るという・・・・・・。
それでクインは老学者と接触し、そこでは言語哲学めいたやりとりこそありますが、事件のにおいは全くなし。日に何度も会うのに、老学者はクインを見知った人物であることすら忘れています。依頼者と連絡はつかなくなる、ポール・オースター宛ての小切手はつき返されたと言う、それなのに何ヶ月も無償で、老学者の入った安ホテルを見張るクイン。
尾行中に、自分の本を読む若い女を見て、つい感想を尋ねると、可もなく不可もなくという感じで、冷静過ぎる答えが返って来ます。（作家としてこれは面白くありませんよね。）そのささいな出来事とつながる、最後のクインの失踪に至るまでの流れが変化するモザイク図形か何かのようで、もはやストーリーを追うという意味での小説としてはどうなのか？と思われる、カフカ的世界でありました。カフカは好きでしたが時代性というのもやはりあるので、それを目一杯現代版にしてくれていること、それから、この作品の迷宮は文学と言語をメインに出来あがっているらしいことは嬉しかったです。（City of Glass 角川文庫・訳＝山本楡美子/郷原宏）

更新記録

更新記録

無生物のブログを切り離して新しくしました。
何度か無関係なトラバがきたので、餌食になる前に離脱します。
新しいブログは喫茶じゃありません。セルバンテスの言葉です。たいした意味はないですが。

リンクページの更新が必要だったので、トップと案内をいじりました。
本はまだ増えていません。最近読み終わったのはポール・オースター『シティ・オヴ・グラス』今読み始めたのが『ドン・キホーテ』手元に１しかないのですが、揃いで買ったら専用ボックスかなにかつかないのだろうか？（笑）
鳥話題は、家に猫がいる（通い猫もいる）ので進まないでいます・・・。
あ、でも近くのスーパーの傍の川（ドブ）にゴイサギが立っていることはあります。ゴイサギって、いつもハマグリか何か貝っぽいと思います。サイズも小さめ（サギのうちでは）だし、庭に川を作って飼えば楽しいかも！？

LOST
２４を勧められてしばらくみたけど果てしないので、終りが見えていそうなシリーズに乗り換えです。
最初の回で、海岸に機体がころがってくすぶっているシーンがすごく怖かった。墜落した旅客機で助かった４８人が、救援隊の来ない、そして人食い大猿みたいなのもいる南の謎の島でサバイバルするドラマ。しかも主な人々にはどうもそれぞれ大きな秘密があるらしい……ということで伏線だらけです！
ロケ地はハワイ（オアフ島）らしく、海がえらく綺麗。